「今更、新しいWEBブラウザを作るなんて需要があるのか?」
そう聞かれたら、正直なところ「あんまりない」と答えるしかありません。Google ChromeやSafari、Microsoft Edgeといった巨頭が圧倒的なシェアを占める現代において、個人や小規模でブラウザ開発に乗り出すのは、一見すると時代錯誤な挑戦に映るでしょう。
しかし、このプロジェクトの原動力は市場の需要ではなく、もっと純粋で個人的な欲求です。それは、「自分が本当に使いたい、理想の機能を詰め込んだブラウザが欲しい」という想いです。既存のブラウザではどうしても手が届かないニッチな利便性、そして何より「Parallel」という名が示す通りの世界観を形にするために、コードを書き始めました。

とはいえ、奇をてらった特殊なものを作りたいわけではありません。ベースはあくまで、皆さんが使い慣れている「普通のタブブラウザ」です。
現在はまだ立ち上げたばかりの段階なので、まずは「既存の当たり前な機能」を実装するところから進めています。他のブラウザで普通にできることができない状態では、そもそもメインブラウザとして使えませんからね。

ちなみに、この「Parallel」はChromiumベースで開発を進めています。そのため、将来的にはGoogle Chromeの豊富な拡張機能もそのまま使えるようにしたい、と考えています。
そんな使い慣れた操作感をベースにしつつ、私がこのブラウザに「一番組み込みたい」と考えている核心の機能があります。それが「プロファイル」機能の刷新です。
既存の主要なWEBブラウザにもプロファイル(アカウント)を切り替える機能はありますが、その扱われ方にはずっと不満がありました。というのも、プロファイルを分けようとすると、まるで全く別のブラウザがもう一つ立ち上がるかのように、完全に別ウィンドウに分離されてしまうからです。画面が散らかり、視覚的にもシームレスとは言えません。
人によっては、プロファイルごとにブックマークや設定を全部変えたいという方もいる事でしょうし、そういう需要にはマッチしてるでしょう。そして、多くの人は「プロファイルごとに完全に切り分けたい」という方が多いからこその機能なんだと思います。
複数のプロファイルを頻繁に入れ替えて使う場面というのは、そう多くありません。しかし、この需要は確実に存在します。殆ど自分の為に作ってるような物です。

この新ブラウザに名付けた「Parallel」という言葉。直訳すると「平行」という意味ですが、私のイメージの源泉は「パラレルワールド(並行世界)」にあります。
一つのウィンドウの中に、仕事用のアカウント、趣味用のアカウント、あるいは特定の作業用のアカウントといった複数の世界(プロファイル)が同時に存在し、それらを境界線なく、自由自在に行き来できる。「Parallel」は、まさにそんなコンセプトを実現するために作っているブラウザです。
これから、実際の開発プロセスや技術的な試行錯誤、そこで直面した問題などをそのままリアルタイムで記録していきます。



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